【VR/メタバース開発】必要な技術・ツールの選び方を解説!

メタバース市場は急成長しており、この分野での成功には正確な知識が必要です。

本記事では、メタバース開発の基本から、3Dモデル制作、必要技術、適切なツールの選択に至るまで、ビジネスマンに必要な情報を解説します。
これらの知識を活用し、ビジネスにおけるメタバースの活用を始めましょう。

VR/メタバースの基礎知識

VR(仮想現実)とは

VR(Virtual Reality、仮想現実)技術は、コンピュータによって作り出された環境にユーザーが没入できる技術です。

専用のヘッドセットを装着することで、360度の仮想世界を体験でき、視覚や聴覚を通じて現実とは異なる体験を楽しむことが可能です。

ビジネス分野では、VRを用いたトレーニングやシミュレーションが注目されています。

たとえば、医療分野での手術練習や、建築分野での事前確認、さらには自動車業界での運転シミュレーションなど、リスクを伴う実践的な練習を安全に行うためのツールとして活用されています。

メタバースとは

メタバースとは、現実世界とは異なる仮想空間上での社会を指し、インターネット上で構築された3Dの仮想世界です。

ユーザーはアバターを通じてこの世界に参加し、様々な活動を行うことができます。

ビジネスでは、このメタバースを活用して新たな顧客体験を提供することに注目が集まっています。

例えば、不動産会社が仮想空間内での物件見学サービスを提供したり、ファッションブランドが仮想世界での服の試着や購入を可能にするなど、異業種間での新たなサービス展開が進んでいます。

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VR/メタバース開発の5つのステップ

まずはVR/メタバース開発の全体像を掴みましょう。メタバースを開発するには、以下の5つのステップを理解し、それぞれのプロセスに適切に取り組む必要があります。

1.コンセプトを決める

開発の第一歩は、明確なコンセプトを決めることです。

何を目指すのか、どのような体験をユーザーに提供したいのかを具体的にします。

例えば、「中世の城を探検するVRゲーム」や「VRを使った仮想オフィス空間」といったコンセプトから始めます。

この段階では、アイデアを紙に書き出したり、チームでブレインストーミングを行ったりして、ビジョンを固めていきます。

2.技術やプラットフォームを選ぶ

コンセプトが決まったら、そのアイデアを実現するための技術やプラットフォームを選びます。

VRヘッドセットの種類(Meta Quest3、HTC Viveなど)、ゲームエンジン(Unity、Unreal Engineなど)、プログラミング言語(C#、Pythonなど)を決定します。

プロジェクトの目標とリソースに応じて、最も適したツールを選択します。

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3.設計やプロトタイピングを行う

技術選定が完了したら、実際に設計やプロトタイピングに移ります。

この段階で、UI/UXの設計、3Dモデルの作成、初期のシナリオやインタラクションの設計を行います。

プロトタイピングツールを使って、アイデアを形にして、実際に動く簡単なモデルを作成することで、コンセプトの実現可能性を試します。

このプロセスは、アイデアを迅速に試し、改善するために不可欠です。

4.実際の開発やテストをする

プロトタイプの段階を経て、実際の開発に移ります。

このステップでは、プログラミング、アセット作成、システムの統合など、プロジェクトを完成に向けての具体的な作業が行われます。

開発プロセスには、定期的なテストが伴います。バグの修正、性能の最適化、ユーザビリティの向上など、テストを通じて問題点を洗い出し、修正を行います。

5.フィードバックをもとに改善をくり返す

プロジェクトがある程度形になったら、実際のユーザーからのフィードバックを収集します。

ユーザーテストを通じて、操作性、没入感、コンテンツの魅力など、さまざまな観点から評価を得ることができます。

このフィードバックを基に、プロダクトの改善を繰り返し、より良いユーザーエクスペリエンスを目指します。

このプロセスは、開発の終わりと同時に終わるのではなく、リリース後も続けるようにしましょう。

VR/メタバース開発に必要な技術

ここからは、VR/メタバース開発に関わる具体的な技術やスキルについて解説します。

1.3Dモデリング技術:人や建物、自然風景の形状を作る

3Dモデリング技術は、VR/メタバースの基盤を築く上で欠かせません。

この技術を用いて、リアルな三次元のオブジェクトや環境を作成します。

たとえば、BlenderやMayaなどの3Dモデリングソフトウェアがあり、これらを使って、建物や人物、自然風景など、目に見えるすべてのものをデジタル空間に再現することができます。

初心者でも、基本的な形状の作成から始め、徐々に複雑なモデリング技術を身につけていくことが可能です。

3Dモデリングについて知りたい方はこちら

2.プログラミング能力:3Dモデルを動かす

メタバース内のオブジェクトやキャラクターに命を吹き込むには、プログラミング能力が必要です。

主に、C#やPythonなどの言語が使用されます。

UnityやUnreal Engineなどのゲームエンジンでスクリプトを書くことにより、オブジェクトの動作やユーザーのインタラクションをコントロールすることができます。

例えば、ユーザーがオブジェクトをクリックした時に、それが回転するようなプログラムを作ることができます。

3.ゲームエンジンの操作:光や影のレンダリング・物理演算の調整

ゲームエンジンは、VR/メタバースの開発において中心的な役割を果たします。

UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンは、3Dモデリングされたオブジェクトを取り込み、それらを動かしたり、ユーザーとのインタラクションを実現したりします。

これらのエンジンを使いこなすことで、現実世界の法則に従う、または全く新しい法則を持つ世界を作り出すことが可能です。

初心者は、まず基本的な操作から始め、徐々に複雑なシーンの構築に挑戦してみましょう。

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4.UIやUXの設計:ユーザーにとって使いやすいアプリにする

ユーザーがVR/メタバース内で快適に過ごすためには、直感的で使いやすいUI(ユーザーインターフェース)と、満足度の高いUX(ユーザーエクスペリエンス)が必要です。

UI/UX設計では、ユーザーがどのように情報を得て、どのように世界とインタラクションするかを考えます。

例えば、直感的に操作可能なメニューや、目的地までのナビゲーションなど、ユーザーの行動をサポートする設計が求められます。

5.ネットワーク/サーバー管理技術

多くのユーザーが同時にメタバースを体験するためには、安定したネットワーク環境とサーバー管理が不可欠です。

これにより、ユーザー間のデータのやり取りや、リアルタイムでのインタラクションが可能になります。

たとえば、オンラインゲームのように、多数のプレイヤーが同じ環境内で互いに影響を及ぼし合うシステムを構築するには、効率的なデータ通信とサーバーの負荷分散が重要になります。

おすすめVR/メタバース開発ツール5選

ここからは、おすすめのVR/メタバース開発ツールを5つご紹介します。

1.Blender


メリット: Blenderは無料で利用できる強力な3Dモデリングプラットフォームです。オープンソースであるため、継続的なアップデートと改善が行われています。

ユーザーインターフェースは直感的で、3Dモデリング、アニメーション、レンダリング、さらにはビデオ編集やゲームの作成にも対応しています。

デメリット: Blenderは学習曲線が比較的急で、初心者には難しいと感じられることがあります。

また、業界の標準ツールと比べると、いくつかの高度な機能が欠けている場合があります。

blender ウェブサイト

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2.Maya


メリット: Mayaはプロフェッショナルな3Dアニメーション、モデリング、シミュレーション、レンダリングに広く使用されているソフトウェアです。

高度なツールセット、リアルタイムのビューポート、広範なプラグインサポートがあり、大規模なプロジェクトや商業用途に最適です。

デメリット: Mayaは高価であり、個人開発者や小規模チームにとってはコストが障壁になることがあります。

また、高度な機能のためには相応の学習時間と習熟度が要求されます。

Maya ウェブサイト

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3.3ds Max


メリット: 3ds Maxは、アーキテクチャ、ゲーム開発、ビジュアルエフェクトに特化した強力な3Dモデリングソフトウェアです。

直感的なモデリングツールと豊富なモディファイアオプションを提供し、特に建築ビジュアライゼーションやインテリアデザインで優れています。

デメリット: 3ds Maxもまた高価なソフトウェアで、学習には時間がかかることがあります。

また、Mac OSでは対応していないため、Macユーザーには不向きです。

3ds Max ウェブサイト

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4.Unity – ゲームエンジン

メリット: Unityは、使いやすさと柔軟性で広く認知されています。豊富なアセットストアと広範囲にわたるドキュメンテーションがあり、初心者からプロフェッショナルまで幅広く対応しています。

また、マルチプラットフォーム対応が強力で、特にモバイルARアプリケーション開発に適しています。

デメリット: 高度なグラフィックス処理や複雑な物理演算には限界があり、Unreal Engineに比べるとビジュアルの品質が劣ることがあります。

Unity ウェブサイト

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5.Unreal Engine – ゲームエンジン

メリット: 高品質なビジュアル表現が最大の強みです。リアルタイムレンダリング能力が非常に高く、複雑な環境や詳細な物理演算を扱う開発に最適です。ビジュアルエフェクトやアニメーションにおいて、業界をリードしています。

デメリット: 学習曲線が比較的急で、初心者にとっては手が出しづらい面があります。また、モバイルデバイスへの最適化がUnityに比べて難しい場合があります。

Unreal Engine ウェブサイト

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VR/メタバース開発ツールを選ぶ際の4つのポイント

VR/メタバース開発において、適切なツールやプラットフォームを選択することは、プロジェクトの成功に直結します。

以下では、開発ツールを選ぶ際の4つのポイントについて解説します。

1. プロジェクトの目的とツールの機能が合っているか

プロジェクトの目標や要件に最適なツールを選ぶことが最初のステップです。

例えば、リアルタイムで複数ユーザーが交流できるメタバースを開発する場合、ネットワーク性能やマルチユーザー対応の機能が優れたツールが求められます。

また、高度な3Dモデリングが必要なプロジェクトでは、豊富なモデリング機能を提供するソフトウェアが適しています。

プロジェクトの目的と要求に合わせて、最も相性の良いツールを選択することが重要です。

2. 幅広い機種に対応しているか

開発するVR/メタバースが、さまざまなデバイスやプラットフォームでスムーズに動作することは、ユーザー体験に大きく影響します。

そのため、選ぶ開発ツールは、多様なハードウェアやソフトウェアとの互換性が高いことが望ましいです。

例として、スマートフォン、PC、VRヘッドセットなど、複数のデバイスで利用可能なゲームエンジンやツールを選ぶことで、より広い範囲のユーザーにリーチすることが可能になります。

3. ユーザーサポートは充実しているか

開発プロセス中に遭遇する可能性のある技術的な問題や疑問を解決するため、充実したユーザーサポートを提供するツールを選択することが重要です。

公式ドキュメントの充実、アクティブなコミュニティ、定期的なアップデート、直接のサポートサービスなど、ユーザーサポートの質と範囲は、開発のスムーズさに直結します。

実際に使用する前に、フォーラムやレビューをチェックして、サポートの質を確認しましょう。

4. 予算とリソースを考慮して、必要な機能を取捨選択する

開発ツールを選ぶ際には、プロジェクトの予算と利用可能なリソースを考慮する必要があります。

高機能なツールほどコストが高くなる傾向にありますが、オープンソースのツールやコストパフォーマンスの高い選択肢も多数存在します。

また、ツールの学習曲線や必要なハードウェアのスペックなどもリソースとして考慮するべき点です。

プロジェクトの規模やチームのスキルセットに合わせて、最適なツールを選択しましょう。

おすすめVR/メタバース開発会社4選

ここからは、注目のメタバース制作・開発会社を4社ご紹介します。

1. 株式会社HIKKY

  • 会社概要: バーチャルリアリティ(VR)に特化したイノベーションを推進する企業。
  • 事業内容: VRコンテンツの制作、バーチャルイベントの開催。
  • 開発実績: 国際的なVRイベントやコンサートの開催。世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」を手掛ける。

2. 株式会社Forgers

  • 会社概要: 家具・小売業界や製造業界、通信業界など幅広い会社を対象にVR/ARアプリケーションやメタバース開発を支援。
  • 事業内容: 3D・XR技術に特化したサービス開発・コンサルティング。
  • 開発実績: VR・メタバースショッピングアプリの企画・開発。EC・小売店舗向けARサービス「RITTAI」の提供。

3. クラスター株式会社

  • 会社概要: バーチャル空間におけるコミュニティ形成をサポートする企業。
  • 事業内容: バーチャルイベントプラットフォームの開発。
  • 開発実績: 多数のバーチャルイベントや展示会の実施。「バーチャル渋谷」をKDDIと共同開発。

4. 株式会社Synamon

  • 会社概要: AR・VR技術を活用した教育やビジネス向けソリューションを提供。
  • 事業内容: 教育用VRコンテンツ、ビジネス会議システムの開発。
  • 開発実績: 企業研修用VRプログラム、学校教育向けARアプリケーション。ファンマーケティング向けメタバース「SYNMN」を運営。

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まとめ

本記事では、メタバース開発の基本から必要な技術的スキル、重要なツールの選択方法に至るまで、幅広く解説しました。

このガイドが、メタバースの世界を創造するための一歩として、皆さんのお役に立つことを期待します。

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