大人気ゲームエンジン「Unreal Engine」とは?使い方や特徴、Unityとの違いをご紹介!

Unreal Engine(略称:UE)は、米国のEpic Games社が開発したゲームエンジンで、ゲーム制作に必要なソフトウェアがすべて揃った開発プラットフォームです。

その高い性能と柔軟性から、ゲーム開発のみならず、映画、建築、シミュレーションなど多岐にわたる分野で活用されています。

この記事では、Unreal Engineの基本的な情報を理解できるようにご紹介します。

Unreal Engineの概要

高度な機能を実装できるゲームエンジン「Unreal Engine」

Unreal Engine(以下、UE)は、Epic Games社が開発したゲームエンジンで、世界中のゲーム開発者やクリエイターに広く利用されています。

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1998年に最初のバージョンが登場して以来、ゲームに始まり、最近では映像制作・建築・シミュレーション・教育など多岐にわたる分野で活用されてきました。

現在の最新バージョンであるUnreal Engine 5は、Nanite(仮想化ジオメトリ)やLumen(動的グローバルイルミネーション)といった新しい技術を搭載し、リアルタイムで映画品質のビジュアルを実現します。

特に個人のクリエイターは基本的に無料で利用可能でありながら高い性能を誇る点が特徴です。(営利目的での活用の場合は、一定の利益が出るまでは無償で利用できます)

※Unreal Engine公式ページ:https://www.unrealengine.com/ja

Unreal Engineが注目される理由

Unreal Engineが注目される理由は、その高いビジュアル表現力と柔軟性にあります。

リアルタイムでレンダリングされる美しいグラフィックは、映画や建築のシミュレーションにおいても重宝されています。

また、Epic Games社はUEを無料で提供しており、一定の収益を超えるまではロイヤリティが発生しないため、個人開発者や小規模なチームでも手軽に始められます。

Unreal Engineの特徴とできること

Unreal Engineの強み:無料で利用可能なハイエンドツール

Unreal Engineは、無料で利用可能ながら業界最高レベルのツールを提供しています。

また、プログラミングの知識が無くてもGUIベースで開発ができるノンプログラミング開発の機能が豊富な点も強みです。

例えば、フォトリアリスティックなビジュアル表現ができるだけでなく、ブループリント(Blueprint)ビジュアルスクリプティングというノンプログラミングの手法を使って、自分が実現したい機能を自由に作成することができます。

Unreal Engineが対応する用途と業界

UEはゲーム業界にとどまらず、以下のような分野で幅広く活用されています。

映画・映像制作では以下のような作品でUnreal Engineが使われています。

出典:UnrealEngineセミナー

建築・不動産ではインタラクティブなビジュアライゼーションやウォークスルーを実現しています。Unreal Engineがフォトリアリスティックな表現に拘っていることも利用の背中を押している理由です。

他にもVR/ARトレーニングやシミュレーションソフトや教育でのプログラミング学習ツールや学習用シミュレーターとしても使われます。

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Unreal EngineとUnityの違いは?どちらを選ぶべき?

Unreal EngineとUnityの比較

Unreal EngineとUnityは、ゲームエンジンとして双璧をなす存在ですが、それぞれに特徴があります。

項目Unreal EngineUnity
ビジュアル品質フォトリアリスティックな表現に優れる軽量で幅広いプラットフォームに対応
使用の難易度機能が多いため学習コストが高い初心者でも比較的簡単に始められる
適したプロジェクト大規模な3Dゲームやリアルタイム映像制作に最適2Dゲームやモバイルゲームに最適

Unreal Engineが向いているプロジェクト

Unreal Engineは、特に以下のようなプロジェクトに向いています。

  • 高品質なグラフィックを必要とするプロジェクト
  • 映像制作や建築シミュレーションなど、ゲーム以外の分野
  • VR/ARを活用したインタラクティブなコンテンツ

逆に2Dゲームやモバイルゲームなどを作りたい場合はUnityを使うことを推奨します。

どういうコンテンツをクオリティと利用プラットフォームを踏まえて、UEとUnityのどちらを利用すべきかを判断いただければと思います。

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Unreal Engineの基本的な開発の流れ

初心者向けのUnreal Engineでの開発手順

Unreal Engineでの開発手順は次の通りです:

  1. プロジェクト作成: UEを起動し、適切なテンプレートを選択してプロジェクトを作成します。
  2. 環境のセットアップ: 必要なプラグインをインストールし、プロジェクトの基本設定を行います。
  3. アセットのインポート: 使用するモデル、テクスチャ、サウンドを追加します。
  4. シーンデザイン: レベルエディターを使ってゲームの世界を構築します。
  5. ブループリントの設定: ノンプログラミングでゲームロジックを作成します。
  6. テストとデバッグ: ゲームをプレイし、動作確認を行います。
  7. パッケージ化: 完成したプロジェクトをビルドしてリリースします。

Unreal Engine開発で注意すべきポイント

UEでの開発では、以下の点に注意が必要です:

  • パフォーマンス: 高品質なビジュアルがゲームの動作を遅くしないよう最適化が重要。
  • ネットワーク: マルチプレイヤーゲームの場合、通信の仕組みを正しく設定する。
  • プラグイン管理: プロジェクトのバージョンに適したプラグインを選ぶ。

Unreal Engineを使った成功事例

Unreal Engineで制作されたゲームや映像の例

Unreal Engineは、以下のような成功事例で知られています:

  • フォートナイト:Epic Gamesが開発した世界的に人気のバトルロイヤルゲーム
  • The Matrix Awakens:映画『マトリックス』のリアルタイムデモ
  • 建築可視化:有名な建築プロジェクトでのバーチャルツアー

これらの事例は、UEがゲーム開発に限らず、さまざまな分野での応用が可能であることを示しています。

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Unreal Engineの今後の展開:次世代技術による体験の向上

Unreal Engineの未来は非常に明るく、今後も新しい技術やツールが導入されることが予想されます。

特に、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、そしてMR(複合現実)分野での活用がますます注目されています。

これらの技術は、ユーザー体験を大きく変革し、従来のスクリーンベースの体験から完全な没入型体験への移行を推進します。

さらに、AI技術との統合も進んでおり、ゲーム内のキャラクターがより自然な動きや会話を実現することで、ゲームプレイの深みが増しています。

また、クラウドゲームの普及に伴い、Unreal Engineを利用したゲームがより多くのデバイスで利用可能になる可能性もあります。

まとめ:Unreal Engineを使ってできる可能性の広がり

Unreal Engineは、初心者からプロフェッショナルまで幅広い層に利用されている高性能なツールです。

ゲーム開発だけでなく、映像制作や建築、教育、シミュレーションといった幅広い分野でその可能性を広げています。

これからUnreal Engineを学ぼうとしている方も、すでに活用している方も、この強力なツールを使いこなすことで、より高度なプロジェクトに挑戦できるでしょう。

Unreal Engineを活用して、あなたのクリエイティブなビジョンを実現してください。

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