2024年最新【広告・プロモーションのAR活用】導入メリットや活用事例を紹介!

デジタル技術の進化に伴い、広告やプロモーションの世界でもAR(拡張現実)の活用が進んでいます。

この記事では、ARの基礎知識から始まり、広告・プロモーションでのAR活用におけるメリット、実際の事例、導入時の重要ポイント、さらにはおすすめのAR開発会社に至るまでご紹介します。

広告やプロモーションにおいてARを活用しようと考えている方はぜひご覧ください!

目次

AR(拡張現実)とは

AR(拡張現実)は、実際の環境にデジタル情報を重ね合わせる技術です。

この技術により、ユーザーは現実世界にバーチャルな要素が加わった環境を体験できます。

スマートフォンや特別なARゴーグルを通じて、現実の風景にバーチャルオブジェクトや情報が表示されることで、より豊かでインタラクティブな体験が可能になります。

ARは、大きく2種類に分けられます。

1.WebAR

WebARは、特別なアプリケーションをダウンロードすることなく、ウェブブラウザを通してAR体験を提供する技術です。

この技術の最大の魅力はそのアクセシビリティにあります。ユーザーはQRコードをスキャンするか、ウェブリンクにアクセスするだけで、直接ARコンテンツを体験できます。

この低い障壁は、特に広告やプロモーション活動でのARの普及に貢献しています。

WebARについてさらに知りたい方はこちら

2.ARアプリ

ARアプリは、AR体験を提供するためにスマートフォンやタブレットにインストールする専用のアプリケーションです。これらのアプリは、より複雑で高度なAR体験を可能にします。

例えば、ゲーム、教育、またはショッピングアシスタントとしての機能を持つアプリなどがあります。

専用アプリの開発には時間とコストがかかるものの、ユーザーエンゲージメントやインタラクティブな体験を高めるという点で、大きな利点があります。

ARアプリについてさらに知りたい方はこちら

この記事では、特に広告・プロモーションにおけるAR活用事例をご紹介します。

そのほかのAR活用事例について知りたい方はこちら

広告・プロモーションが抱える課題をARで解決可能

広告・プロモーションは、消費者の注目を集め、製品やサービスの購入を促すことが主な役割です。

しかし、消費者の関心を引くことは日々困難になっており、特に購入率の向上が大きな課題となっています。

ここでは、この課題をAR技術を活用することでどのように解決できるかを3つのポイントから解説します。

1. AR広告による体験型プロモーションで購入率を高める

現代では、ただ製品を見せるだけの広告では消費者の購買意欲を引き出すことが難しくなっています。

そこでARを利用すると、消費者はスマートフォンやタブレットを通じて製品を3Dで見たり、実際に自分の環境に製品を置いてみたりすることができます。

例えば、家具を買う際に自宅の部屋に仮想で置いてみることができれば、実際にどのように見えるかを確認でき、購入意欲が高まります。

このようにARは、体験型のプロモーションを提供し、購入率の向上に直結します。

2. 新鮮でインパクトのあるAR広告でSNS拡散を高める

SNSは情報の海となっており、一般の広告が埋もれがちです。

しかし、AR広告はその新鮮さとインタラクティブ性でユーザーの注意を引きやすく、シェアされやすい性質を持っています。

例えば、あるコスメブランドがARを使って、ユーザーが仮想でメイクを試せるキャンペーンを行ったとします。

このような体験は楽しく、多くの人が自分の結果をSNSで共有しようとします。これがバイラル効果を生み出し、広告のリーチを飛躍的に拡大させます。

3. 独特なAR広告で他と差別化し、強い印象を残すことができる

多くの広告が似たような内容になりがちで、消費者にとってはどれも同じに見えてしまうことがあります。

ARを導入することで、広告に新たな要素を加えることが可能です。

例えば、街中のビルボードに表示される広告が、スマートフォンを通すことでアニメーションするなど、驚きや楽しさを提供できます。

これにより、他の広告との差別化が可能となり、強い印象を消費者に残すことができます。

広告・プロモーションのAR活用事例5選

ここからは、ARを活用した広告・プロモーションの事例を5つご紹介します。

1.ペプシマックス バス停で待っているとUFOやロボットが出現する

ペプシマックスはロンドンのバス停に特殊なHDスクリーンを設置し、UFOやロボットなどのAR映像を表示しました。これにより、バスを待つ人々は現実とARが融合したユニークな体験を楽しむことができました。

このキャンペーンはYouTubeで800万回以上再生され、ペプシマックスの売上を最大35%伸ばしました。

2.バーガーキング 競合会社の広告が燃えるAR演出

バーガーキングは、ライバルであるマクドナルドの広告をARエフェクトで燃やすというユニークなキャンペーンを実施しました。

ユーザーはバーガーキングのアプリを使ってマクドナルドの広告をスキャンすると、燃やされた後にハンバーガー無料券が表示されました。

このキャンペーンにより、バーガーキングのアプリダウンロード数が伸び、集客に成功しました​​。

3.Vogue x Snapchat 建物の外見がARで次々に変化する

VogueとSnapchatのコラボレーションによるAR。SnapchatのVPS機能を使用して建築物の外見を装飾するという、ファッションとテクノロジーの融合を示すプロジェクトです​​。

4.「おっとっと」・学研プラス QRコードを読み取ると恐竜が出現

2021年、森永製菓の「おっとっと」と学研プラスの『学研の図鑑LIVE』がタイアップし、パッケージのARマーカーにアプリをかざすと、恐竜などの3DCGが出現するARを実現しました​​。

このタイアップでは、「学研の図鑑LIVE」の表紙に合わせたデザインのパッケージを採用し、限定菓子型も全41種類が含まれています。

パッケージの内側には生物の説明が加えられ、スマートフォンをかざすとARで3DCGが楽しめるコンテンツが提供されます。

特に、「すべての動物の中で、いちばん大きい動物」の3DCGが新しく制作され、特設サイトでは、菓子型を収集して遊ぶことも可能です​​。

5.SWEETS BANK AR 複合施設がARで出現

2022年8月1日にリリースされた「SWEETS BANK」のARは、OnePlanetと春華堂が共同で制作したものです。

このARは、Instagramを使用し、新型コロナウイルス感染症の流行下でも複合施設「SWEETS BANK」を気軽に楽しめるように設計されました。

Instagram上でカメラが平面を検知すると、2021年4月12日に開業した複合施設「SWEETS BANK」がARとして現実世界に飛び出し、周囲360°を体験できるようになります。

SWEETS BANKの詳細はこちら

広告・プロモーションでARを導入する際の4つのポイント

広告・プロモーションでARを導入する際のポイントは4つあります。以下にそれぞれの詳細を説明します。

1.ターゲットの心理を正確に把握する

消費者が何に興味を持ち、どのようなニーズを持っているかを正確に把握し、それに合わせたAR体験を提供することが重要です。

例えば、若年層をターゲットにする場合、彼らの好むゲームやエンターテイメント要素を取り入れたAR体験が効果的です。

ポップカルチャーの要素を取り入れたバーチャルな衣装試着や、インタラクティブなゲーム形式で製品を紹介することで、若年層の注意を引き、興味を喚起することができます。

また、年齢層が高いターゲットには、製品の詳細情報や使用方法をわかりやすく伝える教育的なARコンテンツが有効です。

ターゲットの嗜好に合わせてAR体験をカスタマイズすることで、ブランドへの関心と信頼を高めることが可能になります。

2.インタラクションを強化して、広告への参加を促す

消費者が積極的に参加し、体験することによって、より深いエンゲージメントを生み出すことができます。

例えば、製品をバーチャルで試せる体験は、消費者に製品に対するリアルな感覚を提供します。

また、スキャンすると特定のストーリーやキャラクターが現れるARスキャンキャンペーンは、消費者が積極的に参加し、楽しむことができます。

これらの体験を通じて、消費者はただの観察者でなく、広告の一部として参加することになり、ブランドへの興味や関心が深まります。

3.手軽に体験できるようなAR広告を心がける

AR体験をより多くの人々に提供するためには、アクセシビリティの確保が不可欠です。

特別なアプリをダウンロードすることなく、手軽にAR体験ができることが重要です。

WebARは、ウェブブラウザから直接AR体験ができるため、ユーザビリティが高く、幅広いユーザーに受け入れられやすいです。

また、InstagramやFacebookなどのソーシャルメディアプラットフォームでのAR体験は、すでに多くのユーザーが利用しているプラットフォームを通じて、手軽に楽しむことができます。

アクセスしやすいAR体験は、広告の効果を最大化し、ブランドの認知度を高めるための重要な要素です。

おすすめAR開発会社3選

ここからは、おすすめのAR開発会社を3社ご紹介します。

1.株式会社Forgers

  • 会社概要: Forgersは、家具・小売業界や製造業界、通信業界など幅広い会社を対象にAR・VRアプリケーションやメタバース開発を支援している会社です。
  • 事業内容: 特にリアルタイムの3Dグラフィックスを活用したARアプリケーションの開発に強みを持ち、リアルなインタラクションを提供しています。
  • 開発実績: VR・メタバースショッピングアプリの企画・開発や、EC・小売店舗向けARサービス「RITTAI」を提供しています。

2.クラウドサーカス株式会社

出典:クラウドサーカス
  • 会社概要: クラウドサーカスは、企業向けに特化したAR・MRソリューションを提供する企業です。
  • 事業内容: 特に企業のプロモーションやブランディング向けのAR・MRコンテンツ制作に強みがあり、クリエイティブな視点を活かしたサービス提供が特徴です。
  • 開発実績: ARアプリ「COCOAR」/ウェブAR「LESSAR」などのARマーケティングツールの開発。

3.ナレッジワークス株式会社

  • 会社概要: ナレッジワークスは、AR・MR開発における実績豊富な企業です。
  • 事業内容: AR・MRシステムのカスタム開発に注力し、特に教育やトレーニング分野での実用的なソリューション提供に強みがあります。
  • 開発実績: 教育機関や企業研修プログラムでのAR・MRシステムの実装が多数。汎用ARアプリ「aug!」を提供しています。

そのほかのAR開発会社について知りたい方はこちら

今後の広告・プロモーション業界でのAR活用の展望

ここからは、今後の広告・プロモーション業界がAR活用によってどのように変わっていくのかを考察します。

1. AR広告がオムニチャネル戦略に活用される

今後の広告・プロモーション業界では、AR技術をオムニチャネル戦略に活用する動きが加速すると考えられます。

オムニチャネルとは、オンラインとオフラインの境界を超えて、一貫した顧客体験を提供する戦略です。

例えば、店頭での製品展示とARを組み合わせることで、消費者はスマートフォンを使って製品の3Dモデルを表示し、機能や使用方法を体験できるようになります。

また、オンライン広告で製品を見た後、実店舗に訪れた際にARを活用してさらに深い情報を得ることも可能です。

このような活用法は、消費者に対してより豊かで一貫したブランド体験を提供し、購買決定につなげる効果が期待されます。

2. ARと人工知能(AI)が融合し、個別にカスタマイズされた広告体験が可能になる

将来的には、AR技術と人工知能(AI)が融合し、高度なパーソナライゼーションを実現することが予想されます。

AIのデータ分析能力とARのビジュアル表現力を組み合わせることで、消費者一人ひとりの興味や好みに合わせたカスタマイズされた広告体験が可能になります。

例えば、AIが消費者の過去の購買履歴やオンライン行動を分析し、その結果を基にAR広告で最適な製品やサービスを提案することができます。

これにより、消費者は自分に合った製品をより簡単に見つけることができ、ブランドは効果的なターゲティングを行うことが可能になります。

さらに、AIによるリアルタイムのデータ分析は、広告のパフォーマンスを即座に評価し、改善策を迅速に講じることを可能にします。

まとめ

この記事では、ARが広告・プロモーション分野でいかに重要な役割を果たしているかを示しました。

この記事が、広告やプロモーションにおいてARを導入する際の参考になれば幸いです。

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