2024年最新|スマホ・PCで簡単に使えるVRインテリアシミュレーターを紹介!
「インテリアの配置・色をVRでシミュレーションできないかな? 」
「スマホやPCで手軽に試せるツールはないかな?」
と考えている方に向けて、本記事では、インテリア配置の最新VRシミュレーターを紹介します。
スマホやPCから手軽にアクセスできるこれらのツールは、店舗デザインの革新を支援し、顧客体験を向上させるための最新事例として注目されています。
家具配置や色の調整をVRで試すことが、家具・インテリア業界においてどのように役立つのか、その可能性を探ります。
- 1. VRインテリアシミュレーターとは
- 2. 家具・インテリア業界が抱える課題をVRシミュレーターの導入で解決可能
- 2.1. 1.家具が自宅にフィットするかを事前に確認することができる
- 2.2. 2.消費者それぞれのカスタマイズ体験を強化することができる
- 3. VRシミュレーションツール6選
- 3.1. 株式会社Forgers – インテリア・住宅・リフォーム業界向け3D空間シミュレーションツール「RITTAI ROOM」
- 3.2. 大日本印刷株式会社 – VRインテリアシミュレーターWeb
- 3.3. 大建工業株式会社 – DAIKEN VRインテリアシミュレーション
- 3.4. 凸版印刷株式会社 – MiraVerse ®Core
- 3.5. Urbanbase – Urbanbase Studio
- 3.6. カラーアンドデコ – バーチャルインテリア®
- 3.7. Spacely – スペースリー
- 4. VRシミュレーター導入時に考慮すべき課題点
- 4.1. 1.リアルな再現度か、処理能力は優れているか
- 4.2. 2.カスタマイズ機能は充実しているか
- 5. 今後のVRシミュレーターの展望/考察
- 5.1. AI技術との連携によってVRシミュレーションがパーソナライズされる
- 6. まとめ
VRインテリアシミュレーターとは
VRインテリアシミュレーションは、リアルな3D空間で家具やアクセサリーを配置し、実際にその場にいるかのような体験を提供します。
この技術は、部屋のサイズや形状を正確に反映し、照明や素材感までリアルに再現します。
ユーザーは、実際に家具を購入する前に、どのように部屋に馴染むかを確認できます。
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家具・インテリア業界が抱える課題をVRシミュレーターの導入で解決可能
VRシミュレーターが注目されているのは、家具・インテリア業界が抱える課題を解決する可能性を秘めているからです。
1.家具が自宅にフィットするかを事前に確認することができる
家具やインテリア商品を購入する際、顧客は商品が自分の空間にどのようにフィットするかを確かめたいと考えます。
しかし、実店舗では限られたスペースと実際の自宅の環境との違いにより、このニーズを完全に満たすことは難しいです。
また、オンラインショッピングでは、商品の質感やサイズ感を正確に把握することが困難で、顧客満足度に影響を及ぼすことがあります。
これにより、顧客が購入に至るまでのプロセスが複雑化し、購入決断に時間がかかる場合があります。
この課題に対し、VRシミュレーターによって、家具やインテリアショップは顧客に対してリアルな仮想空間での商品体験を提供できます。
例えば、顧客はVRシミュレーターを使用して、自分の家の寸法やデザインに合わせた仮想空間で家具を配置し、実際の空間での見た目を確認できます。
これにより、顧客は商品が実際の自宅環境にどのようにマッチするかを事前に確認できるため、購入決定においてより確信を持つことができます。
また、店舗での物理的な制限やオンラインショッピングの制約を超えて、よりリアルな購入体験を提供できるのです。
2.消費者それぞれのカスタマイズ体験を強化することができる
現代の顧客は、自分の好みやニーズに合わせたカスタマイズ可能な家具やインテリアを求めています。
しかし、これらのカスタマイズオプションを実店舗やオンラインショップで効果的に提示することは困難です。
色、素材、サイズなどの多様な選択肢を顧客に理解してもらうためには、リアルタイムでの視覚的フィードバックが必要です。
このプロセスが不足すると、顧客は自分の選択に自信を持つことが難しく、最終的な購入決断に至らない可能性があります。
この課題に対して、VR技術を通じて、家具やインテリア商品のカスタマイズオプションが顧客にとってより理解しやすくなります。
例えば、VR環境内で顧客は、異なる素材や色の家具を試し、それぞれのオプションが自分の空間にどのように見えるかをリアルタイムで確認できます。
このように、VRは顧客が自分の好みに合わせて商品をカスタマイズする際のイメージを具体化し、購入決定の不安を軽減します。
カスタマイズの選択肢が直感的かつ視覚的に提示されることで、顧客はより自信を持って自分に合った商品を選ぶことができるようになります。
VRシミュレーションツール6選
ここからは、スマホやPCで手軽に操作できる、VRシミュレーションツールを6つご紹介します。
株式会社Forgers – インテリア・住宅・リフォーム業界向け3D空間シミュレーションツール「RITTAI ROOM」
3D・VR/AR開発スタートアップ・株式会社Forgersは最新のXR技術を搭載したインテリア・住宅・リフォーム業界向け3D空間シミュレーションツール「RITTAI ROOM」を展開しています。
既に家具業界の大手企業が利用しているこのサービスでは、以下のような手軽に操作できるシミュレーション画面を使って間取りを作成し、インテリアを配置することで、3D空間を作り上げることができます。
上記のような画面で制作した空間は「高精細VRビューモード」で高画質レンダリングされた状態で視聴することができるため、ユーザーに対してよりリアルに空間のイメージを伝えられる点が強みです。
また、Forgers社は、ニッセン・イトーキなどにも提供しているオンライストア・カタログ向けのAR・3Dサービス「RITTAI」も開発・運営しており、RITTAI・RITTAI ROOM間で統合的なデータの管理・利用が可能、という点も特筆すべきでしょう。
RITTAI ROOMのURL:https://rittai-room.forgers.co.jp/
大日本印刷株式会社 – VRインテリアシミュレーターWeb
大日本印刷株式会社(DNP)が提供するVRインテリアシミュレーターWebは、高精細な4K映像とVR技術を活用して、臨場感の高いインテリアコーディネートのシミュレーションが可能なプレゼン支援サービスです。
このツールは、360°見渡せるVR空間をWebブラウザ上で構築し、ユーザーはDNPの建具用化粧シート「WSシリーズ」や床用化粧シート「EB-Fシリーズ」の豊富な色柄から選択し、空間イメージに合わせてシミュレーションを行うことができます。
特徴は、パソコンやタブレット端末、スマートフォンを使用してWeb上の仮想空間で色柄を選択し、施工後のイメージを体験できる点です。さらに、選択した建材・床材の商品情報をQRコードやWebページのURLを通じて共有でき、実際のサンプルが必要な場合は同一のWebページから請求可能です。
大建工業株式会社 – DAIKEN VRインテリアシミュレーション
大建工業株式会社が提供するDAIKEN VRインテリアシミュレーションは、リビングやダイニングなどの室内イメージを自分好みにシミュレーションできるツールです。このシステムは、3D画像を活用して、様々な角度から室内を自由に見渡せる「ウォークスルー機能」を採用しており、リアルに近い感覚の空間シミュレーションを提供します。
特徴として、色柄変換機能があり、床、壁、ドア、収納、階段などの色や柄を簡単に組み換えることができます。シミュレーション結果はお好みのアングルで画像として保存可能で、選択した製品一覧の表示機能により、お客様との商談にも役立ちます
動作するのはPCのみで、スマートフォン、タブレットには対応していない点には注意です。
URL: DAIKEN VRインテリアシミュレーション ウェブサイト
凸版印刷株式会社 – MiraVerse ®Core
凸版印刷株式会社が提供するMiraVerse® Coreは、VR空間での商品設計・デザインを3Dシミュレーションできるクラウドサービスです。このサービスは、色や素材の組み合わせをVR空間内でシミュレーションし、ショールームや住宅展示、リフォームプラン作成をVR化することが可能です。
MiraVerse® Coreは、住宅や車などの大型商材のショールームで特に有効で、色や素材の組み合わせや他の家具・内装との相性を3Dで再現し、その空間をVRで見て回ることができ、臨場感あふれるシミュレーションを実現します。また、オンラインでの展示販売や非対面商談にも適しています。
このサービスはWEBブラウザで動作し、幅広いデバイス環境で利用可能で、専用ソフトのインストールは不要です。
Urbanbase – Urbanbase Studio
Urbanbase Studioは、不動産・住宅・インテリア業界向けの3D空間シミュレーションサービスです。このサービスは、ソフトウェアのインストールが不要で、全てWeb上で完結し、シンプルなUIを採用しているため、誰でも簡単に3D空間を作成できます。利用者は平面の間取り図を描いたり、図面をアップロードして、希望の空間を3D化することができます。
3D化された空間内では、壁紙や床材の変更、家具や家電・インテリア雑貨の配置などが可能です。クラウドレンダリングを採用しているため、PCのスペックに関わらず高品質なイメージを作成でき、他の作業と並行して行うことも可能です。
予算調整にも役立ち、コーディネートに使用したアイテムの合計金額がすぐに確認できます。また、VRパノラマでは空間内に配置されたアイテムからECサイトへの遷移も可能です。
カラーアンドデコ – バーチャルインテリア®
カラーアンドデコのバーチャルインテリアは、3D・VRを活用した物件の使い方や暮らし方をビジュアルで表現する画像生成・制作サービスです。物件写真と間取り図を送るだけで、自動的にインテリアが配置された画像を生成してくれます。このサービスは、不動産・住宅関連企業、リフォーム、建材メーカーなどに利用されており、住んだ後のイメージを提供することで問い合わせや契約率を高めます。
バーチャルインテリアの特徴として、最短3時間での納品が可能であり、実在の商品3Dや1,000以上の3Dインテリアパッケージを活用しています。サポートプランによるリクエストや修正対応も提供されており、消費者やオーナー、管理会社向けにリフォームやDIY時の住まい方の提案を行います。
料金プランは3つあり、以下の金額に加えてレンダリング料金がかかります。
- フリープラン:0円/月(初回20クレジットもらえるお試しプラン)
- セレクトAプラン:2,980円/月(全てのインテリアパッケージとオプションが使えるスタンダードプラン)
- セレクトBプラン:13,500円/月(まずはライトに始めたい方向けのプラン)
URL: バーチャルインテリア® ウェブサイト
Spacely – スペースリー
スペースリーは、360度VRコンテンツを簡単に制作・編集できるクラウドソフトウェアです。このプラットフォームは、撮影したパノラマ写真や3D CGデータをアップロードするだけで、高品質のVRコンテンツを自動作成する機能を持っています。初心者でも約30分でVRコンテンツを完成させることができます。
スペースリーは特に不動産や住宅分野において有効で、反響・来店率や成約率を向上させる効果が見られます。VR上の視線の動きや閲覧時間を分析することで、ユーザーの興味・関心度をデータとして把握し、効果的な商談をサポートします。
また、独自機能として、バーチャルホームステージング、AIサイズ推定、追客URL・分析機能、VRウェブ会議、AI自動画像補正などがあります。これらの機能により、物件のバーチャル化を進め、よりリアルで効果的なプレゼンテーションが可能になります。
さらに、低価格で提供される撮影代行やCG制作代行サービスも利用可能で、多様なニーズに応じたサポートが提供されています。
URL: スペースリー ウェブサイト
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VRシミュレーター導入時に考慮すべき課題点
ここでは、VRシミュレーター導入時に考慮すべき2つの主要な課題点について詳しく見ていきます。
1.リアルな再現度か、処理能力は優れているか
VR技術導入に際しては、高品質なグラフィックとリアルタイム処理能力が必要です。
家具・インテリア業界では、商品の細部に至るまで正確に再現する必要があるため、高解像度の画像と精密なレンダリング技術が求められます。
例えば、木材の質感や布地の柔らかさをリアルに表現するためには、先進的なグラフィック技術が不可欠です。また、顧客がVR環境内で家具を配置する際のレスポンス速度も重要で、遅延が少ない体験が求められます。
これらの技術的要件を満たすためには、適切なハードウェアとソフトウェアの選定が重要となります。
2.カスタマイズ機能は充実しているか
VRシミュレーターのコンテンツ開発は、家具・インテリア業界において特に重要な要素です。商品の詳細な3Dモデルを作成し、それをリアルタイムで動かすためのプログラミングが必要となります。
例えば、カスタマイズ可能なソファをVR内で提示するには、さまざまな色や素材のオプションを正確に再現し、顧客がこれらを自由に組み合わせられるようにする必要があります。
これは、多大な時間とリソースを要する作業であり、専門的な知識を持った開発チームが必要となります。また、市場のトレンドに合わせてコンテンツを定期的に更新する必要もあります。
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今後のVRシミュレーターの展望/考察
ここからは、今後のVRシミュレーターはどのように進化するのかを考察します。
AI技術との連携によってVRシミュレーションがパーソナライズされる
AI技術の進化により、VRシミュレーターは顧客の好みや過去の購入履歴を学習し、個々の顧客に合わせた家具やインテリアの提案が可能になるでしょう。
例えば、AIが顧客のスタイルの好みを分析し、それに基づいてVR環境内で最適な家具の配置やデザインを提案します。
これにより、顧客は自分の好みに合わせた、パーソナライズされたインテリアデザインを体験でき、より満足度の高い購入が実現します。
また、AIによるレコメンデーションは、顧客が自分では思いつかなかった新しいスタイルの発見にもつながります。
まとめ
この記事では、家具・不動産業界におけるVR技術の活用方法を紹介しました。VRによるシミュレーションは、顧客体験の質を高め、返品率の低下に貢献しています。
この記事で、家具・不動産業界におけるVR導入を検討する際の参考になれば幸いです。