【超高画質のVR体験】Pimax Crystalの特徴・おすすめゲームを紹介!
2024年、ついに発売されたゴーグル型デバイス「Apple Vision Pro」がXR業界を大いに賑やかせていますが、他にも魅力的なVRヘッドセットはたくさんあります。
今回は、高解像度のVRヘッドセットで知られるPimax社が開発した最新VRヘッドセット「Pimax Crystal」について解説します。
異次元の高画質でVRゲームをしたい!という方はぜひご覧ください。
- 1. Pimax Crystalとは
- 2. Pimax Crystal スペックまとめ
- 3. Pimax Crystalの特徴
- 3.1. 1. トップレベルの解像度・PPD・視野角
- 3.2. 2.ローカルディミング技術で鮮やかな色彩表現を実現
- 3.3. 3.Tobiiアイトラッキングで没入感アップ
- 3.4. 4.PC接続とスタンドアロンに両対応している
- 3.4.1. 1.PC VRで遊ぶ場合
- 3.4.2. 2.スタンドアロンで遊ぶ場合
- 4. Pimax Crystal おすすめVRゲーム
- 4.1. 1.VRChat
- 4.2. 2.Microsoft Flight Simulator(MSFS)
- 5. 評判・レビュー
- 6. 価格・購入方法
- 7. まとめ
Pimax Crystalとは
Pimax Crystalは、中国のPimax Technology社が開発したVRヘッドセットです。2023年2月に発売されました。
同社は4K対応ヘッドセットの開発にいち早く取り組み、2016年には世界初の市販VRヘッドセットとして4K対応を実現しています。
「高解像度といえばPimax」として知られており、今回紹介するPimax Crystalはその技術の粋を集めた製品となっています。
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Pimax Crystal スペックまとめ
Pimax Crystalのスペックは以下の通りです。
解像度 | 5,760×2,880(片眼あたり2,880×2,880) |
光学系 | カスタマイズ可能な非球面レンズ |
視野角 | 35PPD時:水平125度、対角140度 42PPD時:水平110度、対角120度 |
リフレッシュレート | 90/120Hz 144/160Hz(テストモード) |
瞳孔間距離 | 自動/手動(58~72mm) |
オーディオ | ステレオヘッドフォン |
製品外形寸法 | 280.10mm x 108.20mm x 135.90mm |
外部接続 | Bluetooth 5.1、2.4GHz/5GHz Wi-Fi 6E、DisplayPortケーブル |
位置追跡 | インサイドアウト(Standard cover/MR cover) アウトサイドイン (Lighthouse cover) |
アイトラッキング | Tobiiアイトラッキング技術、視線位置を1秒間に120回記録可能 |
バッテリー | バッテリーは6000mAhで交換可能、120mAhの内蔵バッテリーによるホットスワップをサポート |
内部チップ | Qualcomm Snapdragon XR2、Pimax Customized PCVR Engine Dual-processor chips8+256G |
VRモード | PCVRとスタンドアローンVRに両対応 |
重量 | 845g |
Pimax Crystalの特徴
ここからは、Pimax Crystal(以下、Crystal)の4つの特徴を解説していきます。
1. トップレベルの解像度・PPD・視野角
Crystalは、ピクセル数、視野角、PPDの全てにおいてVRヘッドセットの中でトップレベルを誇ります。
まず、解像度は両眼5,700 x 2,880ピクセルで、これは市場にある他のVRヘッドセットと比較してもトップレベルの画素数を誇ります。
次に、視野角とPPDについてです。
前提知識として、視野角は液晶ディスプレイの視野の広さを表し、PPD(Pixel Per Degree)は視野角1度あたりに何ピクセル表示しているかという密度を表します。
PPDは、上の画像のようにピクセル数(# of pixels on the displar)を視野角(°FOV)で割ることで求められます。そのため、視野角を広げるとPPDは下がり、視野角を狭めるとPPDは上がる、という関係になっています。
CrystalはVRの歴史上初めてレンズ交換に対応したヘッドセットとのことで、以下の2つのレンズが存在し、利用シーンに応じて交換が可能です。
・視野角140度・35PPDのレンズ
・視野角120度・42PPDのレンズ
視野角120度・42PPDのレンズの場合、上の画像のように、一般的なVRデバイス(20PPD)よりも鮮明に見えることがわかります。
また、120度・140度の視野角は競合のVRヘッドセットと比べて圧倒的な数値となっています。(Meta Quest 3は110度、PICO 4は105度、Vision Proは90度)
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以上のことから、Crystalはトップレベルの解像度・PPD・視野角でトップレベルの画質を提供します。
2.ローカルディミング技術で鮮やかな色彩表現を実現
Crystalのスクリーンパネルは、QLEDとMini-LEDの技術を組み合わせています。
QLEDは従来のOLEDより約20%高い色域を持ち、Mini-LEDは黒の表現力が高いため、より豊かな色彩と純度の高い黒を実現します。
また、CrystalのVR体験は、ローカルディミング技術の導入により、顕著に向上しています。
この技術は、ディスプレイを複数のゾーンに分け、バックライトをゾーンごとに制御することで、画面上の暗い部分をより暗くし、明るい部分をより鮮やかに表示する技術です。
この方法により、コントラスト比が向上し、より深い黒と鮮明な画質を実現できます。また、エネルギー消費を抑え、目の疲れを軽減するなど、VR体験をよりリアルで快適なものに変える多くの利点もあります。
Crystalには横に24行、縦に24行あり、1枚のパネルに576ゾーン、合計で1152のローカルディミングゾーンがあります。
上の画像は、競合製品の「Varjo Aero」(画像左)と比べたときの様子です。ローカルディミングがある方が最も鮮明に見えることがわかります。
3.Tobiiアイトラッキングで没入感アップ
Crystalは、Tobiiアイトラッキング技術を搭載しており、視線位置を1秒間に120回記録することで、目でゲームをコントロールでき、没入感を高めます。
ダイナミックフォーカスレンダリングにより、効率的で安定したパフォーマンスを提供します。
4.PC接続とスタンドアロンに両対応している
Crystalは、Qualcomm Snapdragon XR2プロセッサを搭載し、12GBのメモリと128/256GBの内部ストレージを備えています。
これにより、スタンドアロンでの使用が可能であり、また、付属のDisplayPortケーブルを介してPCに接続し、PC向けVRコンテンツを楽しむこともできます。
1.PC VRで遊ぶ場合
PC VRの場合、DPケーブルまたはWIGigワイヤレスレシーバーを使用してPCとヘッドセットを接続し、画像をHMDに送信して表示させることができ、超低遅延のゲーム体験ができます。
また、PC VRにおいて、Crystalはインサイドアウトとアウトサイドインの2種類のトラッキング方式をサポートしています。
インサイドアウトトラッキングは使用が簡単で費用がかからず、他のアクセサリーを購入することなく使用できます。
アウトサイドイントラッキングはより正確ですが、ベースステーションやコントローラーのような追加のアクセサリーを購入する必要があります。
2.スタンドアロンで遊ぶ場合
スタンドアロンの場合は、PCを必要としません。基本的には、Crystalの内蔵チップ「XR2」を使って、VRゲームをプレイすることになります。
また、WIFI 6Eを利用して、PC上で動作しているゲームの画面をワイヤレスでストリーミング再生することも可能です。
Pimax Crystal おすすめVRゲーム
ここからは、Cristalの特徴を踏まえ、おすすめのVRゲームを2つご紹介します。
1.VRChat
VRChatは、世界中の人々がアバターを通じて交流できる仮想現実プラットフォームです。基本無料で利用できます。
ユーザーは自分だけのアバターを作成し、無数の仮想世界を探索しながら新しい友達を作ることができます。
コンサート、クラスルーム、ゲームなど、多岐にわたるアクティビティがあり、リアルタイムでコミュニケーションを取りながら様々な体験が可能です。
その自由度の高さと、異文化交流の場としての魅力が、VRChatをただのゲームではなく、新たなコミュニティの形成を促すプラットフォームへと押し上げています。
プラグインを使えば、Crystalのアイトラッキング技術でユーザーの視線がアバターにも反映され、よりリアルなコミュニケーションを取ることができます。
2.Microsoft Flight Simulator(MSFS)
「Microsoft Flight Simulator (MSFS)」は、圧倒的なリアリズムと広大な世界を探索できるフライトシミュレーションゲームです。
リアルタイムの天気や交通を反映した地球全体の詳細なマッピングにより、プレイヤーは世界中のどこへでも飛ぶことができます。
Pimax Crystalの高解像度と組み合わせることで、窓外の景色やコックピットの細部まで、前例のないクリアさで体験可能に。
このシミュレータは、飛行愛好家からプロのパイロットまで、あらゆるレベルのユーザーに適しており、飛行の魅力を存分に味わえます。
評判・レビュー
Crystalを使用したユーザーは、その画質の高さに驚いているようです。
ただし、約26万円という価格設定・800g以上の重量については、人によっては評価が分かれるようです。
価格・購入方法
Crystalの価格は258,999円(税込・送料込)です。
競合のVRヘッドセットと比べるとかなり高い価格となっています。(Meta Quest 3は74,800円、PICO 4は49,000円)
公式サイトから購入可能です。
まとめ
今回は、VRヘッドセットの中でトップレベルの解像度を誇る「Pimax Crystal」について解説しました。
高画質でVRゲームをしたい方にはぜひおすすめです!
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